ミッドサマーを観て怖かったのでお人形で遊びました

ミッドサマー観てきた。まあカルト村の映画なので、だいたいどんなんかは想像つくし、行った限りは逃げたら殺されるんでしょ。アマゾンプライムで放送されるまで待っててもいいじゃん。でもヒグチユウコさんのポスター他、アート性の高いパンフとか、お花をまとった素朴で女の子たちが夏至祭で踊っている、美しい映像が観たくて気持ちを抑えきれず行きましたわ。

ミッドサマー勝手にポスターby Kate その２ — お人形にも夏至祭に参加させてメイクイーンを狙うのだ

—— ネタバレなので、映画絶対行きたくない人と映画行ってきた人だけ読んでくださいまし。——

しょっぱなはどこまでも陰鬱なので、あれ？スクリーン間違ったかなって思ったがな。

いきなり天涯孤独になってしまい、精神的にギリギリの主人公ダニー。そんな状況の彼女をいたわりながらも少し重く思ってる彼氏のクリスチャン。彼の友達が論文のリサーチ目的で行くスウェーデンの田舎のお祭りについていくダニー。

そこから幸せそうに頭にお花を飾った人たちが夏の野原で楽しそうにしている場面に変わり、そしてそれが、、、。死に始まり死に終わる祝祭の始まり。

カルト村ムービーのテッパンとして

最初は逃げたかったけど、心の痛みを共有し、プリミティブではあるけど、（青空の下で神様の恵みに感謝を捧げつつみんなで食べる食事、お花や薬草（幻覚作用のあるの入ったお茶、みんなで育てる赤ん坊などなど）心惹かれるものはある。

ダンスとか歌とかには確かに心を癒す効果はあるよね。ダニーも最終的にはそれらに微笑まされ癒され、お祭りのクイーン（メイクイーン）になっていく。ボーイフレンドにも死の鉄槌（名誉？生きながらテディベアのぬいぐるみになり、壁画どおりに焼かれて死ぬ）を与え、カルトの信者として生きていくのだろうか。

しかしこの頃カルト村映画や番組なぜか多いんだよね。Netflixでも何個かあって、観よう観ようと思ってて、、でも、あら、今チェックしたらなくなってるわ。？？なんでや。

こんなご時世（コロナやら）、新興宗教にはかっこうの「終末思想植え付け時期」なので、「いや、おまいら、こんなご時世やから神様にすがらないと助からないよ」って布教される（かもしれない）。しかしよく考えな、宗教ってのは所詮、メジャーなものは政治であって、カルトとか小さいものは為政者にとってのバカ（いや、自分で考えられなくなって誰かに頼りたくて仕方がなくなっちゃった人）を利用してお金を儲けたりロボット化するためじゃん。ほれ、これ観て（カルト村ムービー）よく考えなと、警告してくれるために世の中に出てきてくれたのかなって思ってたんだけど。なんか、Netflixから消えてたわ。

カルトに陥る人の典型がてんこ盛りの、ミッドサマー。

みんな純粋で主人公がパニクったら一緒にパニクり、泣けば一緒に泣いて、踊って踊って踊って、喜びを分かち合ってくれる。恋人ですらそこまではしてくれなかった。それだけ見てたらなんだかいい村だなあって思うんだけど、村や自分たちにとって都合の悪いものは容赦なく殺す、殺す、殺す、これも「贖罪の山羊」アレンジなのか。所詮は独善。独善ほど怖いものはない。私のナンバーワンホラーはスティーブン・キングの「呪われた街」なんだけど、街の中で起こる数々の恐ろしい出来事やモンスターはすべて人々の「悪意」が形を変えたもの。どういう心で毎日を送るかの大切さが身にしみた。では「独善」は？盲目ではあるけど「善」なんだよ。人の心って怖いね。幽霊よりも生きてる人の方が怖いって誰かが言ってたけど、さもあらん。

ということで、感想は終わり。

実はストーリーよりも映像美やアートが気になって観に行った映画なので、そこは大いにインスパイヤされた。映像の色に魅せられる。彩度と明度が高いので、空や花や衣装がすごく美しい。なので血や肉の色も鮮やかで生々しく精神に残る。壁や天井に描かれたヘタウマなかわいい絵はアーティスティックで、ヘンリー・ダーガーを思わせる。それをそのままパンフレットにしてある。欲しかったのになかった。

自分のお人形さんに素朴でノーメイクちっくな子がいたから「ホルガ村」の女の子のようにしてあげたよ。余韻に浸りたかったのにパンフなし。そんな映画あるかい。なので作品の怖さ・美しさを昇華したくてお人形ごっこさ。

まずお花の冠作ったわ。